Hawaii その4 [旅]
小型機に乗り込みハワイ島へ飛び立つ。
怪しげなフルーツジュースのサービスが終わり、40分程度経ったところでハワイ島の地におり立った。飛行機の旅もこの位の時間で済めば快適なのに。。。帰国に10時間かかることを思って逆にブルーになってしまった。
宿泊先はコンドミニアム(賃貸型リゾートマンション的な)。相当な大金をかけて部屋を購入するシステムの物件である。うちの会社で今年購入した代物らしい(まったく知らされてなかった)。年間何日か過ごすだけでこれだけの金額を払うだけの事はあり、部屋も広く生活に必要な全てのものが揃っていた。これが現在の金持ちスタイルらしい。私たち社員は3~4人部屋。そして社長とビクトリアは勿論2人部屋へと移動した。その後全員でバーベキュー大会が催された。
ク〇ニに忙しかったのか社長とビクトリアは予定時刻を遅れてきたが、それ以外は大きなトラブルもなく宴は始まった。買い出し班がビールを12本しか買ってこなかったのを確認していた私は、別に40本のビールを購入していた。これが功を奏した。『バーベキューにはビール』ということで12本のビールは一瞬で消えた。近くにコンビニがあるわけではないハワイ島で私の40本バドワイザーは大いに活躍した。まあ、自分の為に買ったものだが、感謝されて悪い気はしなかった。
宴もひと段落したところで野良猫が3匹ほどやってきた。
コンドミニアムに隣接したバーベキュー会場なので、奴らも餌を何度かもらった事があったのだろう。私が肉を分け与えると人懐っこく嬉しそうに食べていた。しかし、野良猫たちは野生を忘れてはいなかった。
社長が調子にのって猫に餌をあげようとしたその瞬間・・・
『いたい!!』
社長が叫んだ。薄暗いなかで左手を抑えている。彼の親指から血が滴り落ちていた。野良猫は本能で危険を感じたのだ。私たち社員が一度も向けたことの無い牙を野良猫は社長に浴びせていた。社長の親指には立派な歯型がついたことだろう。ついでにバイキンもたっぷり投入して頂ければこれ幸いだ。『ナイス!!』皆、心の中で叫んだ。日ごろのうっぷんをハワイ島の野良猫が少し晴らしてくれたのだった。
社長はビクトリアに甘えて、絆創膏をしてもらっていた。そしてそそくさと部屋へ戻って行った。ク〇ニの続きをしたいのだろう。まあ、邪魔ものが消えていき、私はのびのび飲むことにした。
いい仕事をした野良猫にソーセージのかけらを与えながら。
その5へ
さすがの機転!
パインサーとビールのタッグは
切っても切り離せないぜ!
そして社長は。。。
うん、面白すぎるやっぱり。
by tengonsan (2012-12-12 20:07)