グリンパ ~雪にあいに行こう~ その① [旅]
静岡人は雪に対する思い入れが強い。
それは単純に雪が降らないからと言える。静岡での生活が30年を越える私だが、まともに雪が積もったのは2~3回だと記憶している。かなり激レアだ。その結果、私生活において雪が脅威となる地域に対し不謹慎かもしれないが、静岡人は常々雪が積もる世界を夢見ているのだ。夢の国と言っても過言ではないだろう。
「雪で遊びたい」
奥様が唐突に言った。以前は私もスノーボーダー。毎週雪山に行っていた男ではあるが、ここ数年は雪の引力も低下しており、かなりのご無沙汰だった。しかし、そのブランクが背中を押し、出不精で寒がりな私を雪山へと向かわせることになった。表向きは『子供達に雪を見せてあげたい』だったが、私自身雪マジックに陥っていたのかも知れない。
静岡人にとって雪はドラッグ以上に求心力をもっている。そんな気がした。
ママ友情報に従い目的地は『グリンパ』に決定した。
グリンパは富士の裾野の遊園地的施設。隣に日本一早くオープンするイエティというスキー場があるところだ。以前は日本ランドHOW遊園地という名称だった。当時はスケート場がメインであり、子供だった私も家族で出かけたことがある。余談になるがこのスケート場で兄と競争した。気分は黒岩アキラだった(古っ!!)。この時、兄が勢いよく転倒、目じりを6針も縫うという離れ業を繰り出した。とてもほろ苦い思い出の地でもある。
ネットで割引券をゲットし、朝9時過ぎに家を出発する。
天候もまずまずで、ノーマルタイヤでも無事に到着できるとの事だった。新東名新静岡ICから一路グリンパを目指す。快調に新しくできた高速道路をとばし、新富士ICから西富士道路へと。富士山子供の国が左手に見えた辺りから『チェーン規制』が出ていたが、運転に支障をきたす程ではなかった。問題なく進み目的地まであと数キロとなった時、不意に予想だにしないトラブルが発生する。
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