Hawaii その5 [旅]

慣れないフライトや環境、時差の関係。更には普段話題にならないゴシップネタの数々に私のビール消費は加速度的に上がっていった。

翌日、朝からゴルフの為、早めの就寝を心掛けていたつもりが気がつけばビールは残りひと缶にまで激減していた。そして私の記憶もこれを境にぶっ飛んでしまう・・・。


次に気がついた時はベットの上。パンツ一枚で眠っていた。

ハワイの清々しい朝を満喫しながらゴルフの予定だったが、朝からゲ〇まみれで瀕死の状態。ふらふらの足取りでゴルフ場に到着した。

嘔吐をこらえながらのゴルフ。基本的にはボロボロのスコアになるはずだ。しかし実力の伴わないのが私のゴルフ。二日酔いで無駄な力が抜けた私のスコアは見事2位入賞(ハンディはいっぱいもらってたけど・・・)。50ドルをゲットしたのだから始末が悪い。まあ、よしとした。


ゴルフで二日酔いを跳ね飛ばした私は、コンドミニアムのプールへ。予想以上に大きく、ジャグジーまで完備されていた。私は外人の子供たちを押しのけてウォータースライダーへ。トンネルをくぐったりする本格的なやつで、3回も滑ってしまった。最後に調子にのって頭から滑ったら

アタマカラダメヨ!!』


とハワイに来てまで37歳のおっさんは叱られてしまった。少し凹む。。。

残りのハワイ3日間が若干不安になってしまった。


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Hawaii その6 [旅]

最初にも述べたが、私はハワイ2回目である。

ただ前回は団体行動以外ホテルでトランプ三昧だった為、いわゆる『リゾート遊び』的なことは一切していなかった。ゴルフと真珠湾を見た以外はひたすら酒と博打。日本以上に酷い生活を送ったことしかなかったのだ。だから今回はザ・リゾート遊びを盛り込んでいた。

それはシュノーケリングだ。いかすだろ?みんな!!


当初はダイビングを予定していたが、事前予約が必要とのことだったのであきらめる事に。類似したシュノーケリング&無人島遊びを選択した。

参加したのは私とO氏。日本人の新婚さんと、中東人っぽい新婚カップル。そしてドレッドヘアのジャマイカ野郎2人。割と少ない人数を乗せ、シューノケリングポイントに向けて船は出発した。

ただ残念なことに当日は太陽は出ておらず、風はビュービュー。波もかなり高く、最悪な環境下だった。両腕を抱え『SO COOL!!』などと添乗員におどけて見せた私に、彼らは早口でワーワー言っていた。「こんな寒いのにバカなジャップだぜ、お前は!!」的なことを言われていたに違いない。まあ、笑って応えておいた。


救命胴衣を身にまとい、シュノーケリングゼットと足ひれをつけて海へ。

初めての体験、眼下に広がる見たことのない大きさのさんご礁や魚たち。ああいいなあ・・・。そう思ったのは入水1分までだった。

その後・・・とにかく寒い。そして波があまりにも高い為、船酔いならぬ波酔い的な状態に陥ったからである。元気なのはジャマイカ野郎だけ(彼らはベテランなのか、救命胴衣もつけず潜りまくっていた)。私などまだましな方で、O氏は早々に退散。ゆれる船の上でゲーゲーやっていた。
新婚カップル4人も新婚生活に酔うひまもなく顔面蒼白で座り込んでいる。ジャマイカ野郎以外は『早く陸に帰りたい』そう心の中で叫んでいるような地獄絵図だった。


初めてのリゾート遊びは散々な結果に終わってしまった。

ただ、陸地に帰り、午後からコンドミニアムのバルコニーで飲んだビールがとっても旨かった。日ごろの喧騒を忘れ、ハワイ時間の中飲むビールこそが『ザ・リゾート遊び』かもしれないと思ったハワイ三日目の昼下がりだった。


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Hawaii その7 ~突然最終話~ [旅]

4日目からはハワイ島に別れを告げオワフ島へ。

ここからは普通のハワイ旅行が続く。その為突然だが、その7でHawaii話は終焉にする。あしからず・・・。


とにかくオワフ島には日本人しかいない。8割日本人といっても過言ではないだろう。何か凹む。数々のショッピングセンターに日本人が群がる。買い物嫌いの私にはキツイ旅行なのだ。


しかも昼食は千房でお好み焼き、更に夕食は焼き肉。

日本と変わりない。最終日の朝食バイキングもまずかった。


気が付いたら最終日。今から10時間のフライトを残すのみとなった。

社長とビクトリアが集合場所に現れる。明日は本社で会議予定。皆揃ってかえるものだと思っていたが、最後に彼はやってくれた。


私とビクトリアはあと2日滞在するから。気をつけて帰りなさい。』


会議にすら出る気がないらしい。どこまで色ボケ野郎なのか!?

ここまで来るとある意味誉れだった。ハワイ旅行で一番清々しい一瞬だった。


そんなこんなでハワイを後にし、10時間。。。

日本に帰ってきた。


家に帰って飲んだKIRIN一番搾り。これがこの旅行で最高にうまい一杯だった。

旅行ってのは自分の家の素晴らしさに気付く為に行くのかも知れない。


おわり



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グリンパ ~雪にあいに行こう~ その① [旅]

静岡人は雪に対する思い入れが強い。

それは単純に雪が降らないからと言える。静岡での生活が30年を越える私だが、まともに雪が積もったのは2~3回だと記憶している。かなり激レアだ。その結果、私生活において雪が脅威となる地域に対し不謹慎かもしれないが、静岡人は常々雪が積もる世界を夢見ているのだ。夢の国と言っても過言ではないだろう。


雪で遊びたい


奥様が唐突に言った。以前は私もスノーボーダー。毎週雪山に行っていた男ではあるが、ここ数年は雪の引力も低下しており、かなりのご無沙汰だった。しかし、そのブランクが背中を押し、出不精で寒がりな私を雪山へと向かわせることになった。表向きは『子供達に雪を見せてあげたい』だったが、私自身雪マジックに陥っていたのかも知れない。

静岡人にとって雪はドラッグ以上に求心力をもっている。そんな気がした。


ママ友情報に従い目的地は『グリンパ』に決定した。

グリンパは富士の裾野の遊園地的施設。隣に日本一早くオープンするイエティというスキー場があるところだ。以前は日本ランドHOW遊園地という名称だった。当時はスケート場がメインであり、子供だった私も家族で出かけたことがある。余談になるがこのスケート場で兄と競争した。気分は黒岩アキラだった(古っ!!)。この時、兄が勢いよく転倒、目じりを6針も縫うという離れ業を繰り出した。とてもほろ苦い思い出の地でもある。


ネットで割引券をゲットし、朝9時過ぎに家を出発する。

天候もまずまずで、ノーマルタイヤでも無事に到着できるとの事だった。新東名新静岡ICから一路グリンパを目指す。快調に新しくできた高速道路をとばし、新富士ICから西富士道路へと。富士山子供の国が左手に見えた辺りから『チェーン規制』が出ていたが、運転に支障をきたす程ではなかった。問題なく進み目的地まであと数キロとなった時、不意に予想だにしないトラブルが発生する。


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グリンパ ~雪にあいに行こう~ その② [旅]

車道の左右は雪景色。外気温は-4℃。車で1時間しか走っていないが、気温も外観も別世界だった。気温と反比例し、家族のテンションも上がる。

しかし、助手席の長男みずきは何故か浮かない表情をしていた。あんなに『雪だるまを作る!』と息巻いていたくせに、この落ち着きぶりはおかしい。どうしたのだろう。


「みっくん、雪だよ。どうしたの?気持ち悪い?」


私の問いかけに彼は首を振るだけだった。まあ、あと10分も走ればグリンパに到着する。もう少しの辛抱だからね、そう言い聞かせた。その時だった。


うんこ・・・


静かにみずきが口を開いた。様子がおかしかった原因は一番あってはならない類のものだった。「着くまで我慢できる?」おなかを刺激しないよう、できる限りやさしく問いかける。


「ガマンできない・・・」


覚悟はしていたが絶望を感じずにはいられない。どうしよう。雪以外に周りには何も見当たらない。私は狼狽した。

意を決して車を路肩に寄せる。助手席側のタイヤが雪を踏みしめる音がした。やるしかない。私は奥様から渡された「お尻拭き」をポケットに詰め込み、みずきを雪林へと連れ出した。予想以上に深く積もった雪に足を取られながらも突き進む。車道らしき雪道にチェーンがかかっていて、ここから先は私有地であることを如実に物語っていた。しかしそんな事はお構いなしに進入しベストポジションを探す。ようやく適当なくぼみを見つけた。


肩を持たせながらズボンを脱がせる。息子よ、さあ、どうぞ!記念すべき人生初野ぐ〇。

しかし今時の子供は和式便器を使用しないため、いわゆるウンチ座りをすることが出来ないのだ。みずきも例外ではない。どうしてよいのか分からず戸惑うばかりだった。

彼の顔が見る見る蒼白となっていく。「うあうあ」と声にならない声を出す。タイムリミットは迫っていた。 そこにトイレがないなら私がトイレとなりましょう。人柱志願もとい人便座志願。私はみずきを後ろから抱える。左右の手で両足を持ち、腕を伸ばしてくぼみの上にみずきのお尻をセットした。


1分もしない間にその行為は完了した。今時、ペットの糞の処理は当たり前だが、人間のそれはどうなんだろう?不安をかき消すように私は雪を蹴り上げ、湯気が立つくぼみを埋めていく。しだいにそこは周りの雪と同化した。

神様、地主様ごめんなさい。

すっきりしてようやく周りの雪が目に入り、はしゃぎだしたみずきと背徳感を抱きながら車へ引換した。


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グリンパ ~雪にあいに行こう~ その③ [旅]

トラブルを乗り越え車を出す。

10分もしないうちにグリンパ入り口ゲートへと到着した。このゲートで(途中から有料道路となっており、その支払いゲート)まずお金を取られ、駐車場でもしっかりと駐車料金を請求された。雪などで道や駐車場の管理も大変なのだろう。

ただ、『家庭を持つ巷のお父さん達のフトコロ事情も大変なのだ!どっちか片方にしてくれっ!!』

と、思ったが笑顔で支払った。


駐車場には大型バスの姿などもあり盛況さが伺えた。なんとか空きを見つけ車を停める。車内でスキーウエアにお着替え開始だ。子供たちは新調したツナギのウエア。赤と緑のおそろいでかわいい。奥様の趣味である。まあ、着せるのに苦戦したが、ツナギを着ている段階での「うんこ・・・」発言でなかったことに安堵した。どうでもいいが、ツナギでのうんこは大人でも苦戦する。


スキーウエアを装着し、家族全員モコモコになりながら入り口ゲートへ向かう。子供たちは慣れない格好で頑張っている。特につかさはペンギンみたいにちょこちょこ動いていた。

私も久しぶりにブーツを履いて懐かしさを感じていた。しかし、抱えているのはスノーボードではなく、ソリ。私が幼い頃に使用していた30年物だ。

ありがたいことに前日、父親が家まで届けてくれたのだ。物置で埃をかぶっていたのを綺麗に掃除までしてくれてあった。ありがとう、お父さん!!そんなソリは一般に見られる半円型のものではなく、凹凸の凸の形をした本格派だった。ソリゲレンデに到着してから帰るまで、同じタイプを見ていないのは、いかに本格派であるかを物語っていた(おそらく実用性がないため、歴史の闇に消えていったのだろうが、父親の手前そんなことは決して言えないのだ。みずきも喜んでいたし・・・)。


入り口で入場券を購入。いよいよグリンパへ突入する。

少し前に中国人富裕層の団体がいたので勢いに飲まれそうになったが、なんの負けていられない。子供たちを引き連れて歌いながらソリゲレンデを目指した。

まったくの余談になるが、中国人は写真撮影する時に「イー・アル・サン・スー」ということが判明した。


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グリンパ ~雪にあいに行こう~ その④ [旅]

ソリゲレンデを目指し、ペンギン家族が行く。

通路の左右に雪原が広がり、更にはシルバニアファミリーなどの人形も見ることができた。子供達はいちいち反応してちっとも前に進まない。ペンギン以下の歩みとなった我が家族。ソリゲレンデに到着したのは10分以上経過した後だった。


ソリを準備しさあ滑ろう!みずきの手を引っ張る。じいじにもらったソリも気に入っていたし、ノリノリ状態のはずだった。

が、彼は全力で私の手を振り切った。「いやだ~~~!!」苦渋の表情を浮かべ彼はゲレンデから立ち去った。まじか!?この為に来たというのに・・・・。


ソリを抱えながら雪の坂道を上下するのは非常に困難だったが、みずきを再度誘いに行く。ここで引き下がってたまるか!ある意味反骨精神だ。しかし彼は首を縦に振らない。いらないところでかたくな野郎なのだ。しかたなくみずきをあきらめ、つかさを抱っこしソリに座った。


歴史の闇に葬られた凸ソリは2人乗りに非常に適していなかった。

つかさを抱え込むようにして何とか滑り出すことはできたが、重心を後方に持っていくことに苦戦。スピードに乗れず、ゲレンデ中腹で座礁してしまった。ほろ苦いグリンパデビューとなった。

周りの邪魔にならぬよう、そそくさとつかさとソリを抱えて退散する。もう一度みずきにソリを促したがだめだった。現時点でソリはただの持ちにくい邪魔な荷物と化していた。


仕方なく作戦変更する。

雪だるまでも作るか。そういってソリゲレンデから離れ、奥にある遊園地コーナーへと向かう。適当な広場で雪をかき集め、ダルマをこしらえようと奮闘する。しかし、世の中甘くない。積雪があってから日数が経過していたことや、当日の気温もあり、雪は硬く雪だるまを作ることは事実上不可能だった。


ガッデム!!


不運続きの私は、数日前に誰かがこしらえたであろう雪だるまを傍らに見つけた。不適な笑みを浮かべながら突進し、パパキックを食らわせる。スノーマンの頭部分が吹っ飛び、うまくいかないストレスをも吹っ飛ばした。さあ、切り替えていこうぜ!!私は大人気なかった。。。


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グリンパ ~雪にあいに行こう~ その⑤ [旅]

スノーマンの頭を踏みつけその場を後にする。

はるか前方にあった観覧車を間近に見上げる広場へと移動した。横にはウルトラマンの等身大人形が誇らしげに立ち並ぶ。あまり興味がない子供達ではあったが、とりあえずそこでも記念撮影。そして雪原へと。そこは比較的、雪も軟らかく寝転んだり、鬼ごっこしたりするには最適だった。ひとしきり遊ぶ。


子供を攻撃した後に奥様のひざ裏をカックンし、後ろから抱え倒れ込んだ。

雪原にあお向けになった二人。こんな格好で空を見上げるのは何年ぶりなんだろう?雲がなくなり真っ青な冬空。時間の流れが止まった気になる。悪くない。韓流ドラマもビックリな行動ではあったが、グリンパマジックということにしておこう。


その後食事をしに食堂へ。

カレー、ラーメン、豚汁。もちろんビールを飲みながら。こういった場所で食べる食事ってどうしてこんなに美味しいんだろう。値段的にも極端な観光地料金上乗せもなかった。缶ビールだったが、正規の値段だったし。みずきも気を良くしたのか「ソリやるっ!」と積極的になった。


みずきを抱え凸ソリに乗り込む。つかさですら苦戦した2人乗りだ。ひとまわり大きいみずきとの二人ではさらに難易度が増す。ここは一人で行かすしかない。「大丈夫」そう言い聞かせ親指を上げ、私はソリから降りた。みずきも男の顔になり頷いた。

みずきを乗せた凸ソリは静かに動き出す。


徐々にスピードが上がっていく。なかなか上手に乗りこなしてはいたが、このスピードの上昇に伴い恐怖心がみずきを包み込んでいくのが分かった。スノボもそうだが、恐怖心は雪のスポーツでは命取り。ヘッピリ腰となり転倒を誘う。みずきも餌食となった。

ソリが横転。ゲレンデ中腹で止まる。さらには係りのお兄さんが助けに来ても突っ伏して泣いている。いったいあの男の顔は何だったのか。私はみずきの元までダッシュし、抱えて下まで駆け下りる。「もう一回がんばってみようか?」私は尋ねたが首は左右に振られるばかりだった。


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グリンパ ~雪にあいに行こう~ 最終話 [旅]

ソリゲレンデから一時離れる。やりたくないものを無理にやる必要はない。「せっかくだから」と親は思うものだが、子供からすれば迷惑だったりするだろう。再び遊園地ゾーンへ向かった。

ジェットコースターといった激しめのアトラクションもあったが、一番目立っていた観覧車にみずきが乗りたいと言い出した。3歳以上は500円。なかなかの料金だ。せめて小学生にあがる前の子供くらい無料にしてほしかった。家族4人で1500円の出費だったが、グリンパ最後の思い出にと乗り込んだ。


奥様とのる観覧車は何年ぶりだろうか。

ましてや、家族全員で乗るのは初めてだった。少しずつ上昇していく個室。窓から大きな富士山が見えた。雪化粧してとても美しい。山の上に建っているため、空を飛んでいるような不思議な気分になった。ふと家族を見つめる。なんだかとても幸せな気分になった。


頂上付近でみずきが不意に言った。

おちたらいっぱいバンソーコーがいるねぇ


絆創膏をはるレベルではない。死んじゃうぜ。そう突っ込んだ私にみずきは「バンソーコーがないからおちれないな~」と言った。なんだそれ。怖さを知らないというのは恐ろしい。知識や経験がないからあまり怖さを感じないのかな、ふと外を見る。その瞬間、得体の知れぬ恐怖が私を包みこんだ。

もともと高い所は平気な方だ。むしろ飛び降りたい衝動にかられる。そんな私が観覧車からの景色に足を竦ませていた。平静を装い家族に微笑みかける。「こんなに幸せな時にビビってどうするよ」そう思った。しばらくして恐怖の原因が分かった。


それは自分にせまる高所の恐怖ではなく、今目の前にいるこの家族を、幸せを失うことに恐怖を感じているのではないかと、そう思った。愛するもの、守りたいものがあるからこそ人は死を恐怖するのではないのかと。

恐怖を感じ、死にたくないと必死になるのはそれはそれで素晴らしい人生を送れていることの証明なのかも知れないと。


そんなことを考えている間に地上へと生還した。

置いておいた凸ソリを抱えてグリンパを後にする。このソリを用意してくれた父親も私たちに対してそんな気持ちだったのかなあ。親になって自分の親の気持ちを考えた私の前をみずきが、つかさがはしゃぎまわっている。真っ白な雪原に風が走る。「みんなありがとう。」感謝の気持ちを胸に家路についた。





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浜松動物園 その1 [旅]

浜名湖のほとりにある浜松動物園に家族ででかけた。

隣接するフラワーパークや近くの遊園地パルパルも含め、GWということもあり非常に盛況の様子、駐車場に車を停めるのにも所謂待ち時間が発生していた。

我が家から車で10分程度のところに今話題の日本平動物園があるが、結構な頻度で出かけているので本日は浜松まで行くことに。家族そろって国道1号線を行く。高速道路を使って渋滞するのはバカらしいということでALL下道で。おかげで往復4時間以上かかったが、まあ、それも旅の醍醐味ということで。

浜松動物園に行くのは私も含め、全員が初めてだった。奥様の言うとおり、日本平と比べると非常にリーズナブル、入園料400円、駐車場200円だった。ちなみに年間パスポートが800円だったから2回行けば元がとれてしまう。そんな設定で良いものかと逆に疑問も感じたが、地元民ではないのでパスポートの購入はやめ、入園料を支払う。家族4人で1000円、安いもんだ。


ゲートをくぐりいざ園内へ。空気は冷たいものの、日差しは強く日なたでは汗ばむ陽気。次男つかさは半そで。オレはロンティーに短パン、奥様もパーカーを脱いでスポーティになっていた。そしてトラブルメーカー、長男みずきは服装というよりも持ち物に注目だ。彼は腰にライダーベルト、右手にソードガン、左手に指輪の詰まったバックを抱え、今から動物園に行くと言うのに全くそぐわない格好をしていた。「邪魔になるから置いていきな」と奥様と二人で諭したが、「自分で持ち続けるから大丈夫」と豪語して聞かないので泣く泣くそのまま進む。

子供チャレンジ主催のスタンプラリーも開催されており(ってこのスタンプラリーは安い商品で子供をつってアンケートを書かせる代物。日本平でもよく遭遇する)、入り口付近で二人分のスタンプ台紙をもらう。みずきは両手に抱えた仮面ライダーウィザード変身グッズを早速「持ってて」と予想通り放棄し園内へ走り出す。だから言ったのに・・・。しょうがなく奥様がバックの中に全てを入れた。バックはかさ張りそれなりの重さに、入園早々前途多難な予感。


そんなタイミングで走り出した子供たちを見ながら奥様が手を絡ませてきた。

なんか久しぶりだった。私は手を握り返した。

その2へ



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